御嶽山はどんな山?
東日本火山帯の西端に位置する標高3,067 mの複合成層火山であり、大きな裾野を広げる独立峰です。
剣ヶ峰を主峰にして、摩利支天山(2,959.2 m)、継子岳(2,858.9 m)、継母岳(2,867 m) などがあります。
御嶽山は日本の山の標高順で14位の山であり、火山としては富士山に次いで2番目に標高が高いです。
標高3,000mを超える山としては、日本国内で最も西にあります。山頂には御嶽神社奥社があります。
火山活動の警戒レベルを確認してから登ろう
御嶽山は活火山です。2014年9月27日に水蒸気噴火が発生して以降、火山活動が活発な状態です。
御嶽山の登山前は必ず気象庁のホームページなどで現在の火山警戒レベルを予め確認し、登れるかどうか確認しましょう。
気象庁のホームページには「防災マップ」も掲示されているので事前に確認することをお勧めします。
どんな登山ルートがある?
木曽側からは王滝口、黒沢口、開田口の3ルート
このルートは関東など東日本からアクセスする場合、都合が良いと思います。
開田口ルート
三ノ池への開田口コースの登山口です。
登山口周辺の駐車場は2ヶ所あります。
開田口登山口から林道を50mほど先に進んだところにある御嶽こだま苑跡地にある駐車場と登山口手前の駐車スペース。合わせて計20台程度駐車可です。
王滝口ルート
標高2,195mの田の原から登山をスタートするため、距離も短く比較的ゆるやかに登れるコースです。
立入禁止区域に含まれる王滝頂上ですが、期間と時間を限定した上で登頂が許可されています。それ以外の場合は八合目避難小屋までが最高到達地点です。
黒沢口ルート
このコースは最も古く、信仰登山のメインルートです。
山上にある5つの火山湖の内、二ノ池や三ノ池など4つの池の側も通ります。
御嶽ロープウェイを利用すれば行程を大幅に短縮することが可能です。
飛騨側からは和田口、日和田口の2ルート
このルートは関西など西日本からアクセスする場合、都合が良いと思います。
和田口ルート
御嶽山登山の代表的なコース「王滝口ルート」や「黒沢口ルート」などに比べると標高差はあるものの、きつい登りの部分がほとんどなく、登りやすいのが特徴です。
日和田口ルート
御嶽山北端にある日和田富士と称される継子岳。その入口が日和田口登山口です。
登山口へのアクセスは、マイカーかタクシー利用となります。
登山口付近にある駐車場に駐車出来るのは数台です。満車の場合はチャオ御岳リゾートに広い駐車場がありますが、登山口から約2km離れています。
黒沢口から登る
今回は東側の黒沢口から登ります。
このルートを選んだ理由は御嶽山の火山湖を巡りつつ周回出来るからです。
当時はようやく登山規制が解除されたのですが、二の池と剣ヶ峰は立ち入り禁止となっていました。
2017.8.11 御嶽山(中の湯→二の池〜五の池周回) / cantaroさんの摩利支天山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
剣ヶ峰は火山警戒レベルが下がった時に行ってみたいです。次は別のルートで行きたいと思いっています。
「黒沢口六合目駐車場」に停めよう
木曽御嶽山の黒沢登山道六合目にあたる霊峰ライン(白崩林道)の舗装区間終点付近にある無料駐車場です。約60台駐車可能です。
六合目(標高1820m)にあり、ここから山頂まで約3時間です。
2016年に施行され、8月11日は「山の日」となりました。
それから一年後の「山の日」に登りましたが、想像以上に人が少なかったです。
六合目の「中の湯」から登山開始
登山道入り口にも「入山情報」の掲示板があるので確認しておきましょう。
七合目、御嶽ロープウェイルートと合流
七合目まで登ると御嶽ロープウェイへ分岐する道と合流します。
ロープーウェイの営業時間になると、ここから急に人が増えて賑やかになります。
八合目、檜焼印札が人気の女人堂
「女人堂」では軽食、喫茶、宿泊のほか、木曽檜金剛杖、檜焼印札(女人頂上の証)も販売されています。特に檜焼印札(登山年月日の焼印入り)は女性に人気となっています。
「女人堂」から5分ほど歩いた金剛童子の大岩が俗世と御神域の境界です。
明治5年に太政官通達で神社仏閣地の女人禁制が解かれるまで、ここから頂上までは女人禁制だったそうです。
綺麗な女人堂のお手洗い
ビックリするくらい綺麗なお手洗いです。
山ではトイレも貴重な場所ですが、このような綺麗なトイレはさらに貴重です。
水も出ます。
綺麗なお手洗いに感謝しつつ、協力金の100円を払いましょう。
九合目、眺め最高の石室山荘
石室山荘からの眺めは抜群です。
断崖に建っているので高所恐怖症だとちょっと怖さを感じます。
この頃になると青空が見える時間が増えてきました。
「きっとこの後は晴れる」そんな期待が膨らんできました。
ニノ池から剣ヶ峰までは入山規制により立ち入り禁止
当時は噴火の影響で登山道が封鎖されていたこと、火山警戒レベル2であったこともあり立ち入り禁止となっていました。
二の池は火山灰に覆われて灰色になっており、歩ける範囲も限られていました。
次に来るときは綺麗な二の池が見れることを願っています。
摩利支天山の山頂へ
剣ヶ峰が立ち入り禁止のため、御嶽山のピークで二番目に高い摩利支天山へ向かいます。
写真の奥に見えるピークが摩利支天山です。
摩利支天山のすぐ下に雲海が広がっています。
もう少ししたら雲が取れそうなのでしばらく摩利支天山に留まっていました。
雲がとれるのを待っていたら無事に晴れました。夏特有の深く青い色の空が見えました。
一気に視界が開ける瞬間が堪らなく好きです。
摩利支天から稜線を辿っていくと五の池山荘が見えてきます。
五の池山荘の目の前にあるのが五の池です。
五の池小屋で昼休憩
五の池に着く頃にはすっかり晴れて青い空になりました。
ちょうど昼時なので、五の池小屋の外にあるテラスで休憩がてら昼食タイムです。
五の池山荘では宿泊も出来ますが、有名なのが宿泊者のみ食べることが出来る特性ピザです。薪ストーブを利用して作られる特性ピザはとても人気です。
稜線を眺められるテーブルがあったので素晴らしい景色を堪能しました。
おにぎりとカップ麺が映える良い写真が撮れた気がします。
三の池と四の池を巡る
四の池、御嶽山北部にある巨大な火口跡
五の池小屋から見た四の池です。
池といっても水が溜まっているわけではなく、火口底は川が流れる湿地帯となっいて、高山植物の群生地となっています。
三の池、御嶽山最大の池
三の池は日本の高山湖の中でも最も深い湖(最大深度約13m)として知られています。
コバルトブルーの美しさは一見の価値ありです。
五の池から稜線下のルートで雪渓を渡る
道中、雪渓を横切ることもあります。
雪解水の勢いもあるので、無理をせずロープを掴んで渡ると良いです。
まとめ
- 御嶽山は活火山、登山前に火山活動の警戒レベルを確認しよう。
- 黒沢口ルートがオススメ。御嶽ロープウェイを利用すればより行程が楽に。
- 最高峰の剣ヶ峰は規制で立ち入れないことも。
- 五の池小屋に宿泊すると特製ピザを食べられる。
- 三の池は高山湖で最も水深が深く、コバルトブルーで綺麗なので一見の価値あり。
登りに行った時は規制されてるルートが多く、剣ヶ峰への道も封鎖されていました。
将来、封鎖が解かれて警戒レベルも解除されたら剣ヶ峰に登りに行きたいです。